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時々父のところへ訪ねてきていた、「髭と帽子のお兄ちゃん」が大好きだった。
黒ずくめで、無口で、近寄りがたくて。 でも時折見せる笑顔が意外なほど人懐こくて。 子供の私が長い足にまとわりつくのを、嫌な顔もせず好きにさせていてくれた。 憎かった。 -----優しかった父を、穏やかな幸せを壊して逃げた貴方が。 憎かった。 -----この絶えぬ憎しみだけが、唯一貴方へ繋がると知っていた。 ------------------------- 許せないのは「壊した」からなのか、「逃げた」からなのか。 PR |
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